調整リングは、スラリーエロージョンと衝撃の組み合わせによる高い摩耗環境に晒されます。硬く耐摩耗性のある表面被膜で保護します。
調整リングは、坑内安全継手アセンブリの一部です。安全接合アセンブリは、パッカー下のコンポーネントがスタックした場合に、ドリルストリングを素早くリリースできます。その後、状況に応じてストリングを取り外し、残りのコンポーネントをドリル穴から取り出したり、再び接続したりすることができます。安全接合は、パッカー下のストリングがスタックした場合、テスト・ストリングを素早く解放します。安全接合は左手のトルクでリリースされるため、調整リングはセーフティ・ジョイントのシャー・ピンに右手のトルクが作用するのを防ぎます。
Metco Joining & Cladding が提供する材料
Metco 51060A はレーザークラッディング用に設計された粉末です。その組成は、球状鋳造タングステンカーバイド(CTC-S)硬質相を自溶性マトリックス合金に均質にブレンドしたものです。母合金のクロム含有量が比較的高いため、耐食性もかなり優れています。適切に処理されれば、クラックは発生しません。
Metco 51059A はMetco 51060Aによく似ていますが、粉体プラズマ溶接(PTA)用途向けの粒度になっています。また、クロムの含有量がやや少ないため、レーザークラッドに比べ耐食性は劣ります。
これらの製品は、掘削調整リングを複数の種類の摩耗から効率的に保護することが顧客によって証明されています。
追加材料候補
PlasmaDur 51322 は粉砕単結晶タングステンカーバイド(MTC)と、ガスアトマイズされたニッケルベースの自融合金から構成されたものです。PTAによるハードフェース・肉盛として使用されています。完全に炭化されたMTCは、一定の炭素含有量6.14重量%の化学量論的化合物であり、安定した単相組織を有します。PlasmaDur 51322は非常に高い耐摩耗性を持ちます。PlasmaDur51322は、耐衝撃性を維持しながら、摩耗やスラリーエロージョンに対して最高の性能を発揮するものです。
WokaDur NiE-TM は、ニッケル・シースにMTC カーバイドを充填した溶接ワイヤです。これは、フラックス入りアーク溶接(FCAW)で容易に適用できる、効果的且つ低価格のオプションです。WokaDur NiE-TMは溶接性に優れ、MTCカーバイドは溶接中の溶解に非常に強いです。堆積層は、アブレ―ジョンやスラリーエロージョンによる摩耗に対して優れた耐性を持っています。非磁性用途にWokaDur NiE-TMを使用する場合、Metco 1625をバッファー層として利用できます。